「新宿」という名の日本酒を5通りの飲み方で飲んでみた!
新宿には「新宿」という名前の日本酒がある。
「新宿酒販商業協同組合」というところが発売元になっている。
ま、新宿でお酒を売っている人たちが、「新宿」の町おこしになるような酒をつくろうじゃないかということで、酒蔵に頼んで作ってもらったらしい。
安くて旨い酒というのがコンセプトらしい。
製造元は東京都東村山にある「豊島屋酒造」という酒蔵だ。
組合も酒蔵も、ちっとも宣伝しないものだから、新宿の酒店で「新宿」という名前の日本酒を売っているということを、誰も知らない。
一升瓶が2080円というかなりリーズナブルな値段で売っている。
「本造り/清酒新宿」だ。
ラベルには西新宿の高層ビルと熊野神社のイラストがデザインされている。
なかなかいい酒なのだ。
この酒を新宿マガジンが宣伝しないわけにはいかないだろう!
今回はこの「清酒新宿」をリポートする。
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■「清酒新宿」は酒度+4のかなりの辛口だ!
「清酒新宿」の成分表を見てみると、こうなっている。
・酒度が +4
・酸度が 1.5
酒度というのは、正式には「日本酒度」という。
これは、酒のなかにどれくらい糖分が入っているかを示す数字だ。
要するに、日本酒の甘口.辛口をみる目安となるものなのだ。
当たり前の話だが、糖分が多ければ甘く感じ、糖分が少なければ辛く感じる。
日本酒度は糖分の多い物がマイナスに、逆に糖分の少ない物がプラスとなる。
つまり、マイナスの度合いが高いほど甘口となり、プラスの度合いが高いほど辛口という事だ。
ちなみに、酒度による甘い辛いを示す表は次のようになっている。
【日本酒度表】
- +6.0以上 大辛口
- +3.5~+5.9 辛口
- +1.5~+3.4 やや辛口
- -1.4~+1.4 普通
- -1.5~-3.4 やや甘口
- -3.5~-5.9 甘口
- -6.0以上 大甘口
「清酒新宿」は+4だから「辛口」の部類に入る。
日本酒度+20という超激辛口の日本酒もあるが、そこまで極端だと一般人はなかなか飲めない。
+4くらいがちょうどいいのではないかとワシは思うが、君はどうだ?
■日本酒の酸度ってどういうこと?
日本酒度に加えて、もうひとつその味わいに影響を与えるのが酸度だ。
これも日本酒度と同様に日本酒のラベルに必ず記載してある。
日本酒のラベルに記載される酸度とは、日本酒を作る過程において、米などの原料から発生した乳酸、クエン酸、リンゴ酸などの酸の含有量を示したものだ。
酸と聞くと、「酸っぱい」というイメージを持つことだろう。
しかし日本酒における酸度というのはそうではない。
日本酒に含まれる酸は、味を引き締める役割を果たす場合が多く、酸度が高いほうが味にキレやメリハリがつく。
逆に酸度が低いと味がボヤけてしまうために、飲みごたえを感じなくなる。
酸度が高いことで芳醇、濃厚な味わいとなり、低いと淡麗となる。
味わいを与える影響としては、酸度が高いほど辛口に、低いほど甘口に感じる場合が多いのだ。
【酸度の目安】
- 1.6以下 少し薄い
- 1.6 ~ 1.8 どちらでもない
- 1.8 ~ 2.4 少し濃い
- 2.4以上 かなり濃い
「清酒新宿」の酸度は 1.5だから「少し薄い」ということがいえる。
だから「清酒新宿」を酒度と酸度の視点で味を表現すると「辛口で淡麗だ」ということになる。
いうなれば、ジンやテキーラのようなカラッとした辛さでありながら、淡い感じの酒だといえる。
たとえるなら、情熱的な辛口のツンデレ熟女が、気があるのかなと思いきや淡くせつなく去っていく場末のバーのような雰囲気なのだ。
■「清酒新宿」の推奨する飲み方はぬる燗
「清酒新宿」のラベルに書いてある推奨の飲み方は「ぬる燗」だった。
「ぬる燗」というのは「熱燗」とは全然違う。
常温よりも、ちょっとあったかい感じだ。
いわゆる人肌という温度。
日本酒を飲むときの王道といえば王道の飲み方である。
そうだな。
まずは、王道でいくか・・・。
うちに事務所のスタッフとワシと2人で盃をかわした。
「どうじゃ、うまいか?」
「う~~ん。まあまあですかね」
スタッフはそういう。
そうか、まあまあか。
たしかに、「まあまあ」という表現がぴったりかもしれない。
「ちょっと辛いかなぁ」という声もあった。
そうか、辛いのか。
たしかに、辛いのが苦手な人はいる。
しかし、日本酒好きの人はたいがい辛いのが好きで、昨今の日本酒はほとんどが辛口だ。
大吟醸とかになると、口当たりがよくて飲みやすいのだが、その味に慣れてしまった人には、「清酒新宿」の辛さはちょっと違和感があるかもしれない。
■飲み方1/「清酒新宿」をロックで飲んでみた!
ならば、ロックにしたらどうだろうか?
甘い酒をロックにすると水っぽくなって飲めたもんじゃないが、辛い酒ならいいはず。
グラスのなかに氷を入れて、そこに「清酒新宿」を半分くらい入れた。
氷が日本酒を冷やす。
そして、わずかに解けた氷が水となってアルコール分を緩和する。
うう~~ん。悪くない!
■飲み方2/「清酒新宿」をコカコーラで割ってみた!
「清酒新宿」は、辛い日本酒なので甘い飲み物で割ってみたらいいんじゃないか?
そんなアイデアがふと浮かんだ。
「新宿を割って飲むとしたら、何がいい?」
即座に浮かんできたのが、
「コカ・コーラ」だった。
コーラを入れすぎると甘すぎる。
6:4がちょうどいい。
新宿6に、コーラ4だ。
「スカッと爽やか新宿コーラ~~!」
つい歌いたくなった!
■飲み方3/「清酒新宿」をオレンジジュースで割ってみた!
「普通にオレンジジュースで割ったらどうでしょうか?」
スタッフからそんな提案が湧いてきた。
「じゃ、やってみよう!」
さっそく、オレンジジュースを買ってきて割った。
「いける、いける」とスタッフは言っていたが、ワシはどうもNGじゃのう。
オレンジに新宿はどうも・・・。
■飲み方4/「清酒新宿」をお茶で割ってみた!
お茶で割るのはかなりアリだ。
伊右衛門の特茶で割ってみた。
ウーロン茶とか、麦茶とか、お茶にもいろいろあるが、一般的な日本茶が新宿には合う。
日本酒は日本茶なんだろうなぁ。
とくに、伊右衛門は香りがいい。
日本茶の香りがなんともいえないいい味を醸し出してくれた。
割り方としては、7:3でいいんじゃないかなぁ。
新宿7に、伊右衛門3だ。
■飲み方5/「清酒新宿」を炭酸で割ってみた!
最後に、炭酸で割ってみた。
サイダーだと甘くなるので、糖分の一切入っていない炭酸水だ。
ハイボールを作るための炭酸で割った。
分量をいろいろ試してみたが、3:7がちょうどいい。
新宿3に、炭酸が7だ。
「新宿ハイボール」っていいんじゃないか?
「あ、これいける!」
とスタッフは大喜びだ。
日本酒をハイボールにするなんて、邪道だという人がいるかもしれない。
しかし、アリなものはアリなのだ。
おいしければいいんじゃないか?
お兄さん、頭が固いよ。
柔らかくしなって!
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■まとめ
「新宿」という名の日本酒があるって、嬉しいじゃないか。
新宿が大好きなワシとしては嬉しくてたまらん。
盆と正月がいっぺんにきて、リオのカーニバルと広島フラワーフェスティバルが合体したみたいな喜びじゃ。
「清酒新宿」は、新宿区内の酒屋さんなら、どこでも売っているみたいだが、ワシは下記の店で購入した。
「すみません。新宿っていう日本酒ありますか?」
と聞けばすぐに出してくれる。
「一級と二級とありますけど」
と聞かれるかもしれない。
そのときは「一級で」といえばいい。
今回、この記事に取り上げあげたのは「一級(2080円)」のほうだ。
・店名/富士屋酒店
・住所
〒160-0023
東京都新宿区西新宿6丁目17−10
・電話番号/03-3342-5544
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