新宿の大ガードの付近を歩いていた時、元々別の店が入っていた場所を工事しているのを見かけた。
その場所には今度ラーメン屋がオープンするらしい。
正直どんなラーメン屋ができるのか、気にはなっていた。
そして、その店がオープンしてから数日後、再びその場所を訪れてみると、想像していたのとは全く異なったラーメン屋ができていたのだ。
今回は西武新宿駅のそばに新たにオープンしたラーメン屋「鳳仙花」について紹介していこう。
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1.歌舞伎町にできた潔い店
鳳仙花のお店があるのは大ガードのそば、西武新宿駅の近くにあるマクドナルドなどがある区画だ。
マクドナルドとパチンコ屋の間の路地を入っていき、左側から伸びる路地とぶつかる角のところに店はある。
この辺りは「歌舞伎町」になるのだろうが、歌舞伎町の外周に近いというのもあって歌舞伎町独特の猥雑さは少ない。
路地裏にある店ではあるが、木目と暖簾が映えるこの店の外観は目立つのですぐに気づくはずだ。
入口のところには鳳仙花のメニューが下げられているのだが、これを最初に見た時、君は驚くことだろう。
下げられている札に書かれているのは「らーめん」、「つけ麺」、「鯛茶漬け」。
この3つだ。
そして券売機を見てみると、卵つきや特製という選択肢があるが麺類は「らあめん」か「つけ麺」の2種類しかない。
よほど自身があるという事なのだろう。
潔いことこの上ない。
2.〇〇〇の出汁を使った上品なラーメン
早速店員に購入した「らーめん」の食券を渡す。
鳳仙花の店内は驚くほどに綺麗だ。
いや、飲食店である以上汚いという事はまずありえないだろうという声が聞こえてきそうではあるが、清潔であるという意味の「綺麗」ではない。
木目が映える店内にはどこか高級感があり、料亭のような雰囲気がある。
それゆえに綺麗という印象を受けたのかもしれない。
ほどなくして注文していたラーメンが届いた。
届いたラーメンはとても華やかな見た目をしていた。
透き通った黄金色のスープから見るに、これは塩ラーメンであろう。
金目鯛を出汁に使った塩ラーメン。文字だけでもなかなかそそるものがある。
早速食ってみよう。
まずはスープから。
スープを一口飲んでみると、口の中に上品で芳醇な香りが広がる。
いったいこの味の正体は何なのか。
その答えはカウンターの上にあった説明を見たら一瞬でわかることだろう。
鳳仙花のスープは金目鯛のあらをメインにして作っているとのことだ。
豊かな香りとうま味。
これが金目鯛でとったスープの持ち味という事なのだろうか。
確かにこの味は塩ラーメンでなければ最大限に活かすことはできないのだろう。
ものすごく、美味い。
そのスープをしっかりと絡めた麺は当然のことながら美味い。
鳳仙花のラーメンは見た目が華やかだというインパクトを得た理由として、パッと見て目を引かれたものが3つあったからだろう。
まず赤みの強いチャーシュー。
黄金色のスープの中央に浮かぶ赤いチャーシューはまるで蓮の花のようにも見える。
低温調理で作られたこのチャーシューは時間が経つとスープの熱で徐々に色が変わっていく。
次に注目したのが、チャーシューの隣にあった紫色と白色をした刻まれた何か。
少し箸でとって口に運んでいると、やや辛味のある味を舌が感じ取る。
それでわかった。
これは紫玉ねぎを刻んだものだ。
ラーメンに玉ねぎのみじん切りが入っているというのはたまに聞くが、紫玉ねぎというのはなかなか珍しい。
この辛すぎない味がいい感じのアクセントになっている。
最後にちょうどこちらから見て反対側で弧を描くように置かれている巨大なメンマ。
箸で持ち上げてみて、わかったことがあった。
このメンマ、長いのが1本丸々使われている。
ここまでデカいとやや硬めなのという先入観が出てきてしまうが、そんなことは全くない。
むしろ柔らかい。
長いので一気に、というわけにはいかないが十分に食べごたえのあるものとなっている。
3.シメの一杯は〇〇〇〇
ラーメンと一緒によく注文されるものを挙げるとしたら、多くの人は米と答えることだろう。
鳳仙花でももちろんライスはあるが、正直いってライスという選択肢は個人的にはお勧めしない。
「まずいから」とかそういう理由ではなく、この鳳仙花の味をたっぷりと堪能できる品があるからだ。
その品こそ表の札にも書かれていた「鯛茶漬け」だ。
今日は色々と歩き回ったからなのか、普通盛りのラーメンを完食しても意外と余裕があった。
多くのお客さんが鯛茶漬けを頼んでいるのを見て、せっかくだから注文することにした。
ちなみに値段については「白米」が150円なのに対して「鯛茶漬け」は200円。
その差はたった50円だ。
この程度の値段であれば正直誤差として捉えていいと思う。
届いたお茶漬けはすごくシンプルだった。
お茶碗に盛られたご飯の上には金目鯛の切り身、そして出汁として掛けられているのはハマグリから抽出したものだそうだ。
このままでも充分美味いのだろうが、どうせならさらに美味い1杯に変えてしまうのもいいだろう。
というわけで、残しておいたラーメンのスープを入れていく。
ハマグリと金目鯛の出汁を合わせた鯛茶漬けだ。
お茶は一滴も使ってないが、まあそんなことはこの際置いておこう。
少なくとも美味い品であることはほぼ間違いないのだから。
早速目の前の一杯を口に掻き込む。
うん。
わかっていたけど、やっぱりうまい。
出汁がほんとにいい仕事している。
単品でも出汁としてはうまいハマグリと金目鯛が合わさると、ここまで美味さが際立つとは。
鳳仙花でラーメンを食べるのなら是非ともこれは食べてほしい品だ。
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まとめ
金目鯛の出汁を使ったラーメンが食べられる鳳仙花について紹介したがいかがだっただろうか。
新宿には塩ラーメンが人気の店が多数存在するが、この鳳仙花はそこに新たに加わるであろうお店になるのではないかと個人的には考えている。
この記事を読んで気になった人はぜひとも足を運んでみてほしい。
(写真と文/鴉山翔一)
【今回紹介した品】
ラーメン 800円
鯛茶漬け 200円
・住所
東京都新宿区歌舞伎町1-24-6
・営業時間
ランチ 11:30~16:00
ディナー 18:00~23:00
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