歌舞伎町の博多食堂に行ってみた!

    「博多食堂がいいから行ってみて」
    とミリオネア夫婦の妻が友人に言われたのだという。

     

     

    「どういいの?」
    と夫が質問する。
    「なんかねぇ。店員さんとおしゃべりできるし、常連さんたちと、すぐ友だちになっちゃうんだってよ」
    「映画の深夜食堂みたいな感じかな?」
    「そうそう。それだって言っていた」

    映画『深夜食堂』みたいな店が本当にあるのか?
    ミリオネア夫婦で実際に博多食堂へ行ってみた。

     

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    ■映画『深夜食堂』のマスターがいるわけがない

    「深夜食堂って原作は漫画なんだよね。たしか、舞台は新宿のゴールデン街界隈ってことになってるけどね。深夜0時から朝7時ごろまでしか営業しない店なんだよね。マスターが小林薫で、テレビドラマ化もされてる」
    と夫が話す。

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    映画『深夜食堂』に出て来るマスターは、
    本名、素性、経歴とも一切不明。
    左目に切り傷の跡があるが、理由は明かされていない。
    ギャンブルはあまり好きではないが、例外として競馬好き。
    メニューは少ないが、言われたら作る主義。

    輪廻転生を信じているようで、
    常連で白血病で他界した女の子の代わりに訪れた女の子に似た猫に、
    女の子が好きだった「ねこまんま」をあげて「おかえり」とつぶやくシーンもある。

    こんなマスターがいるわけがない!

    「でも、わからないよ」
    と妻。
    「ま、でも、とにかく、行ってみよう」
    とミリオネア夫婦は、歌舞伎町を歩いていた。
    ロボットレストランの前を通って、路地を曲がって行くと、
    「博多食堂」の大きなちょうちんが見えてきた。

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    「この店、濃麻呂(コクマロ)っていう名前がついてるみたいだよ」
    と妻がネットで検索して言う。
    看板を見上げてみると、たしかに、小さな字で「濃麻呂」とあった。

     

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    ■マスターは笑顔がステキな愛想のいい人だった!

    店内に入ると席数14の狭い店だった。
    小さなテーブルとカウンターがあった。
    2人しか座れない小さなテーブルが、
    地元の人がやってくる小料理屋の雰囲気をかもしだしている。

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    「ううん。雰囲気はたしかに深夜食堂だね」
    夫は映画『深夜食堂』が大好きなのだ。
    「でも、営業時間をみるとランチもやってるよ」
    歌舞伎町は観光客の多い場所だ。
    ランチ客もいっぱい来るだろう。

     

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    カウンターの端に2人の男性客がビールを飲んでいた。
    マスターと話し込んでいるので、たぶん常連客だろう。
    ミリオネア夫婦は、離れた端のカウンターに座った。

    「ボクたちもビールでいいかな?」
    「そうね」
    とミリオネア夫婦はビールを注文した。

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    カウンターのなかには、小林薫よりも数段若いマスターがニコニコしていた。
    『深夜食堂』のマスターは寡黙でとっつきにくい感じのする人物だが、
    博多食堂のマスターは、笑顔がステキな愛想のいい人だった。

    いつもは、もう1人、店員がいて2人で切り盛りしているらしい。
    「何かね、熱中症で救急車に運ばれたらしいんですよね」
    とマスターが教えてくれた。

    なるほど、このマスターならすぐに友だちになれそうな気がする。
    常連もつくはず。

    でも、映画『深夜食堂』のマスターとは大違いだった。
    「でも、そりゃ、そうだよ。実際に、深夜食堂みたいなマスターがいたら、やっていけないでしょ」
    と夫は納得する。

    ブスっとした顔で、何も話さない小林薫みたいなマスターがいたんじゃねえ。
    しかも、顔に傷があって、ちょっと怖い雰囲気のマスターなんて、
    誰も近づかないんじゃないかなぁ。

    メニューだって、『深夜食堂』には豚汁定食しかないわけで、
    あとは、あるものなら作るというスタイル。
    そんな店が成立するわけがないだろう。

     

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    ■めんたい玉子焼きは外せない!

    ミリオネア夫婦は、ビールで乾杯する。
    西新宿から歌舞伎町までちょっと歩いただけで汗が噴き出るような日だった。
    汗をかいたあとのビールは格別にうまい!

    「さてと。料理は何にする?」
    と妻が言う。
    「やっぱり、博多らしいのがいいよね」
    と夫。
    「もつ鍋があるよ」
    妻が鍋に飛びつく。
    暑い日は鍋でさらに汗をかくという手もあるが、今日はやめておこう。

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    「博多食堂」のメニューは豊富だった。
    100円メニュー、200円メニュー、300円メニュー、400円メニュー、500円メニューと、
    値段でわけてあった。

    これは財布にやさしいシステムだ。
    「ここは、まずは『めんたい玉子焼き』だよね」
    博多といえば明太子でしょ。
    明太子を入れた玉子焼きは外せないね。

    しばらくすると、カウンターから玉子を焼く、ジューッという音が聞こえてくる。
    マスターが焼いているのだ。
    香ばしい匂いが流れてくる。

    「めんたい玉子焼き」はふわふわしていて美味。
    明太子の辛味がうまく調和している。
    「うまいね」
    と妻が目を丸くする。

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    ■博多といえば一口餃子でしょ!

    「何かあっさりしたものが食べたいんだけど」
    と妻が言いだす。
    「あっさりしたものね」
    と夫がメニューを探す。

    「キュウリの浅漬け」と「もろきゅう」を注文する。

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    キュウリは栄養がないと思われているが、実は、もの凄いパワーを持っているのだ。
    そもそも、キュウリは体を冷やす働きがあるので、
    夏バテにもいいし、暑い日はキュウリを食べるのがGOODなのだ。

    さらには、利尿作用があるので、
    体のむくみや毒素を流し出してくれるし、体内の水分を調節してくれる。

    βカロティンやカリウムも含んでいる。
    「キュウリの浅漬けって、ビールが進むよね」
    「焼酎にも合うかも」
    「もろきゅうもいいね」

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    「あっさりしたのもいいけど、博多と言えば一口餃子じゃない?」
    と夫が言う。
    「だね」
    と妻も同意。
    一口餃子も注文する。

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    この餃子がまたうまい!
    大きな餃子は一口で食べられないから、どうしても肉汁が顎につたってしまうが、
    この餃子はすっぽりと肉汁が口のなかにおさまる。
    いい感じなのだ。

     

    ■やっぱりラーメンを食べなきゃね!

    しばらくすると、4人ほどお客が入ってきた。
    日本語を話していない。
    中国人か、韓国人かの観光客だ。

    みんなビールとラーメンとチャーハンを注文した。

    「この店って、何かのガイドブックに載ってるのかなぁ?」
    「たぶんね。ラーメンが有名なんじゃない?」
    と妻が答える。

    外国人が、この店にラーメンを目当てにやってくると思うと、
    スゴイ店なんだなぁと思う。

    本店は福岡市内にあるわけで、本場仕込みのラーメンだから、
    うまいに決まっている。

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    カウンターに座った団体客たちとの距離が近いので、
    話しかけようと思えばできたが、食事の邪魔をしちゃ悪いかなと思いやめた。

    ま、でも、異国の人たちと異文化交流がすんなりできそうなお店であることはたしかだ。
    そんな雰囲気がある。

    「ボクらも、ラーメン食べる?」
    「いや、もう、お腹いっぱい」
    「そうだね」
    とミリオネア夫婦は、次回、ラーメンを食べに来ようと約束する。

    「おいしかったね」
    「うん」
    「愛してるよ」
    「私もよ」
    そんな愛の言葉が自然と口に出て来る。

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    ■まとめ

    常連客と一見さんとがいりまじった店。
    マスターに話しかけると、愛想よく、何でも答えてくれる。
    1人でフラーっと入っても、ついつい長居をしてしまうかもしれない。
    読書してもいいし、店員さんと話してもいいし、常連仲間になってもいい。

    そんな人情味あふれる店だ。

    tizu

     

    博多食堂 濃麻呂 新宿歌舞伎町店 (コクマロ)

    ●お問い合わせ
    03-6380-3993
    ●住所
    東京都新宿区歌舞伎町1-11-3 九石・新歌舞伎町ビル 1F
    ●交通手段
    東京メトロ丸ノ内線【新宿駅】徒歩5分
    西武新宿線【西武新宿駅】徒歩4分
    JR中央線他【新宿駅】東口 徒歩6分
    都営地下鉄大江戸線【新宿西口駅】徒歩8分
    西武新宿駅から275m
    ●営業時間
    [火~土]
    11:00~14:00
    18:00~翌3:00
    [日]
    18:00~翌2:00
    日曜営業
    ●定休日
    月曜日(+臨時休業)
    ●席数
    14席
    ●全面喫煙可

    (写真と文/ブッダ猫)

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