突然の質問で申し訳ないが、「ラーメン」のイメージが全くない都道府県と聞いてぱっと思いつくだろうか?
そう聞かれてぱっと思いつく人はそういないだろう。
だが俺の場合、思いつく場所があった。
京都だ。
元々華やかな感じや純和風といったイメージが強いせいか、京都に対して「ラーメン」というイメージがどうしてもわかない。
それに、どちらかというと「うどん」や「そば」のほうが京都のイメージにしっくりくる。
以上の理由からラーメンと京都は俺の中ではつながりがなかった。
今回紹介する店は、新宿で「京都」という地名を冠したラーメン屋だ。
最初見たときは驚いたものだ。
「京都」とついている時点であっさり系と思っていたのだが、そのラーメンはなんととんこつ味だというのだ。ますます京都のイメージから離れていく。
いったいどんなラーメンなのか。
気になった俺は早速そのラーメンを食べてみることにした。
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1.南新宿の裏路地にある昔ながらのラーメン屋
今回紹介する店は「よってこや」というラーメン屋だ。
このよってこやは南新宿の路地をちょっと入ったところにある。
位置としては新宿南口近くにあるタイトーステーションや以前紹介した麵屋海神と区画は一緒なのだが、位置としてはちょうど対角の位置になる。
訪れるとまずその店構えに驚くことだろう。
店の壁自体もかなり年季が入っているがそれだけではない。
店先に掲げられた暖簾に赤い看板。そして店の名前に光る赤いネオン。
よくもまあこんな店が残っていたもんだと思う。
店の扉は自動ドアになっていた。ボタンを押して中に入ると、俺が受けた印象は間違いではなかったことを証明してくれる。
厨房をL字に囲うような形でカウンターが配置され、奥のほうにはテーブル席が何席か設けられているようだ。
またカウンターの上のほうには店で出される品の書かれた暖簾がかけられている。
この暖簾が昔ながらという印象を強くしているのだろう。
2.鶏がらの味が豊かな醤油ラーメン
では早速自慢のラーメンを食べてみるとしよう。
今回よってこやを紹介するにあたって2種類のラーメンを食べた。
まずはあっさり系ラーメンの「濃厚醤油ラーメン」から紹介していくとしよう。
この濃厚醤油ラーメンは鶏ガラからとったスープに特製の醤油ダレを加えて作られたスープとなっている。
一言でいうならば「昔ながらの中華そば」といったところだろう。
そして見た目通り、かなりあっさりとした味わいのスープだ。
だが鶏ガラからしっかりとうま味を抽出しているため、「濃厚」という名に恥じない鶏の風味を味わうことができる。
麺は素麺のようなかなり細目の物を使用している。
その細さが中華そばという印象をより強くしているのかもしれない。
チャーシューはかなり薄く切られているが、そのかわりに、枚数を多くしてある。
何回も味わえる、という意味ではなかなか嬉しいところだ。
うま味を活かしたこのラーメンを食べていると、実際の京都のラーメンもこういった感じなのかもしれない、と錯覚する。
京都のイメージからかけ離れた濃厚ラーメン
続いて紹介するのは、店の看板メニューでもある鶏ガラととんこつのダブルスープで作られたコッテリ系ラーメン「京都鶏ガラとんこつラーメン」だ。
こちらのラーメンは先ほど紹介したものとは180度逆の道を行く品となっている。
関東の鶏ガラと九州のとんこつの味を合わせて手間暇をかけたというスープに特製の醤油誰と背脂を加えることで深みを出しているらしい。
その味はまさに濃厚そのもの。
また出される前にかけられた粗挽きのブラックペッパーの効果もあってか、風味も豊かだ。
麺は濃厚醤油ラーメンと同じものを使用しているようだ。しかし、スープが全く異なるものなので違った印象を受ける。
そしてこのラーメンで一目置きたいのがチャーシューだ。
こちらもスープと同じように全く異なる仕上がりとなっている。
このラーメンのチャーシューは枚数こそ2枚だが、チャーシューがトロトロになるまでに煮込まれている。
こちらのラーメンではチャーシューは「量より質」、といった感じだろうか。
あまりにも柔らかいからか、軽くかじっただけで赤身と脂身の境界のところからチャーシューの身が割れる。
通常であればこの手のチャーシューはラーメン1杯につき1枚ということが多い。
しかし、よってこやでは2枚乗せられている。
トロトロチャーシューを1杯で2度も味わえるというのはなかなか嬉しいところではないだろうか。
4と8のつく日は寄っていきたい
よってこやに訪れる際に覚えておいてほしいことがある。
それは4と8のつく日、そして土日はお得だということだ。
何がお得なのかというと餃子が安くなるのだ。
焼き餃子は普段頼むと320円なのだが、それが半額の160円になる。
訪れる際にはぜひともこのお得なサービスがあるということを覚えておいておきたい。
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まとめ
さて今回は京都の味ということを推しているラーメン屋「よってこや」を紹介したが、いかがだっただろうか。
「京都」とついていただけあってどんなものが出てくるのかと思ったが、細麺のしっかりとうま味を活かしたラーメンが出てきた。
見た目としては普通にも見えたかもしれないが、食材の味を活かしたスープと細麺という組み合わせは、食材の味を味わうという点で京都の料理と通じるところがあるのかもしれない。
また、今回の記事を書くにあたって京都には全国でも有名なチェーン店がある。
意外とラーメンと京都は結びつきが強いのだ。
その店も新宿に店を構えているようなので、機会があればこちらも食べてみたいと思う。
今回紹介した品以外にもよってこやには独自のラーメンがある。
気になった人はこの店を訪れてそちらのほうもぜひ味わってみていただきたい。
【今回紹介した品】
・濃厚醤油ラーメン 600円
・京都鶏ガラとんこつラーメン 750円
お店情報
よってこや
・住所
東京都新宿区新宿3-35-13 裕永ビル1F
・電話番号
03-3353-5990
・営業時間
11:00~26:00(LO/25:30)
(写真と文/鴉山翔一)
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