新宿の歌舞伎町といえば世界でも有名な日本屈指の繁華街でもある。
昨今の外国人観光客の増加や治安向上の甲斐もあってか、歌舞伎町は人であふれ返っている。
また訪れた人たちを目当てとした飲み屋やホストの店など様々な店が軒を連ねている。
そんな歌舞伎町には他の店とは一風変わったラーメン屋が店を構えている。
その店の名前は「麺匠竹虎」。
この店には他のラーメン屋にはない特徴がいくつか存在する。
今回はその特徴について紹介しながら、竹虎の味をリポートしていきたいと思う。
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1.ラーメン屋なのにまさかのお通しが出てくる
今回行った竹虎は今や新宿の新たなシンボルとなりつつあるゴジラが印象的な新宿東宝ビルの裏にある「麺匠竹虎本店」だ。
仕事帰りに寄ろうとするといつも表に行列ができているのだが、今日は時間が早いからか人がいない。
試しに店内にある待合席を見るとこちらも人影はない。
これは運がいい。もしかしたらすぐに食べられるかもしれない。
そう考えた俺は店内に入った。
店内はカウンター席がいくつか並んでいる。
壁の反対側にある壁には古い屏風やふすまであるようなタッチで虎の絵がいくつも描かれている。
さらに奥のほうにもスペースは続いていそうではあるが、カウンター席に案内されたのでそこに座る。
席に着いた俺に店員がお冷とおしぼり、そして謎の小鉢を渡してきた。
なんだこれ?
見た感じ、麺を油で揚げて塩で味付けしたもののようだが、なんでこれが出てきたのかがわからない。
もちろん、こんなものを注文してはいない。そもそも今来たばかりで何も注文していない。
では突如現れたこれは何なのか?
実はこれ、お通しなのだ。
麺匠竹虎ではラーメン屋では珍しいお通しが出る。
そしてお通しというと有料であることが多いが、これは無料だ。
ではこの気になるお通しをいただくとしよう。
全国区で販売されている某メーカーのスナック菓子と違って材料は太麺を使用しているらしい。
1本箸でつまんで口の中に放り込む。
噛むとサクサクとした食感と共に塩味が口に広がる。
塩の味だけではない。どこかで味わったことのある味を感じることができ、それが食欲をそそる。
何の味だろう? そう思いながらもう一口分食べてそれがわかった。
カレーだ。
ほんのりのカレーの風味がする。
塩とカレーの味付けによっておつまみ的な逸品になっているのだ。
これは癖になる味だ。
こんな面白いものが食べられるというだけあって、ラーメンのほうも期待ができそうだ。
2.様々な種類のラーメンとつけめん
さて、肝心の竹虎で食べられるラーメンだが、あっさり系からコッテリ系まで様々な種類のものが食べられる。
今回は俺がこの記事を書くにあたって食べた2種類のラーメンを紹介したいと思う。
まずは「あご出汁醤油ラーメン」だ。
本醸造の醤油に焼きあごの出汁をたっぷりと加えたあっさり系のラーメンだ。
スープは一口飲んでみると、濃厚なあごの風味が口の中に広がる。
そんなスープに合うように、麺は細麺が使用されている。
しっかりとスープを絡め、一気にすする。
あご出汁の味が麺とよくマッチしていてうまい。
このあご出汁醤油ラーメンの具材はメンマ、チャーシュー、白髪ねぎ、そして三つ葉とシンプルな仕上がりになっている。
チャーシューはケチな厚さではなく、しっかりとした厚みがあってうまい。
こう見ると、具材こそシンプルではあるが、その味は奥が深い。
出汁の味と醤油のうま味がしっかりとしているからこそこれだけのうま味の調和ができるのだろう。
次は真逆の位置にあるコッテリ系のラーメンの「裏竹虎ラーメン」だ。
こちらは濃厚な豚骨の白湯スープに背脂をたっぷりとこれまでかといった勢いでのせた一杯だ。
食べる前に一度かき混ぜてから食べてほしいということなので、底のほうからスープを掘り起こすようにかき混ぜる。
そうしてからスープを一口。
これだけの背脂がのせられていることもあって、かなり濃厚な味がする。
麺は先ほど紹介したあご出汁醤油ラーメンとは異なり、太麺が用いられている。
こちらの場合、とんこつのコッテリとした脂によってコーティングされた麺は脂と一緒に豚骨のうま味を全身にまとっている。
こちらも具材については刻みネギとチャーシューとシンプルだ。
あっさりしていたあご出汁ラーメンとトッピングはほぼ一緒ではあるが、分厚いチャーシューはパンチのあるラーメンにはとてもマッチしている。
麺、スープともに食べごたえのある一杯であった。
このほかにも竹虎では塩ラーメン、味噌ラーメン、担担麺、つけ麺と種類が豊富だ。
豊富な種類の中から自分の好みの一杯を見つけ出してほしい。
また、竹虎ではランチタイムには味付き卵、のり、チャーシュー、刻みネギ、白髪ねぎ、メンマ、ウーロン茶のどれか1品がサービスでつく。
さらに女性の場合はコラーゲンボールが1個サービスされる。
これだけのサービスを使わない手はない。
訪れた際はぜひとも利用してほしい。
3.居酒屋にも負けない豊富なおつまみメニューがある理由
竹虎の魅力は麺類だけではない。
豊富なおつまみメニューも竹虎の魅力だ。
おつまみメニューは夜に出るのだが、その数の多さに驚く。
ラーメン屋でもあるつまみ用のチャーシュー「おつまみ辛ねぎチャーシュー」、居酒屋での定番メニューである「キュウリの一本付け」や「柚子のたこわさ」、そのほかにも手羽先や麻婆豆腐といった品まで扱われている。
そのほかにも「チーズ焼き」や「生ハム巻き」といった創作おつまみも取り揃えられている。
おつまみだけではない。
ドリンクも種類が豊富だ。
ビールや梅酒、ハイボールなどの定番のものから珍しい焼酎として有名な「伊佐美」、そしてその人気ゆえにプレミアがついているイモ焼酎の「魔王」まで扱っている。
おつまみやドリンクなどの居酒屋メニューだけでメニュー冊子の半分近くを占めている。
その数は本当に居酒屋ではないかと思うほどだ。
だが、なぜこれほどまでにおつまみなどのメニューが多いのか、気になる方もいるかと思う。
実は麺匠竹虎では個室が用意されているのだ。
6人用の部屋と4人用の部屋がそれぞれ2部屋ずつ用意されている。
なので大勢で来ても楽しめるし、カップルで来た際にも二人でゆっくりと楽しむことができる。
ここだけの話、新宿の、それも歌舞伎町という場所になんでラーメン屋に個室を設ける必要があるのかと疑問に思った。
近くの店の人気ホストやキャバ嬢が来るから。
そういった理由もあるのかもしれない。
だが俺の場合、どうしても土地柄あちら側のお方々が何かするためなんじゃないだろうかなどというわけのわからない想像をしていた。
もちろんそんなことは(たぶん)ないので安心して訪れていただきたい。
事実、訪れた際に個室を利用している客を見ると学生が多そうだ。
飲み屋としても使えるし、締めのラーメンも1店舗で揃っている。
確かに理想的な条件かもしれない。
様々な楽しみ方ができるというのはこの店が持つ他にはない魅力といえるだろう。
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まとめ
さて今回はラーメン屋にしては珍しい「個室」というスタイルの席を持っている「麺匠竹虎」を紹介したが、いかがだっただろうか。
景虎ではラーメン屋として、そして居酒屋としても楽しむことができる魅力あるメニューが豊富にあるということがわかっていただけたと思う。
さらに「個室」という竹虎ならではのシステムを利用すれば、誰かと一緒に来た際によりゆっくりと楽しむことはできるのではないだろうか。
訪れた際にはその自慢のラーメンとおつまみの味をじっくりと堪能してほしい。
【今回紹介した品】
あご出汁醤油ラーメン 860円
裏竹虎ラーメン 930円
お店情報
麺匠竹虎
・住所
東京都新宿区歌舞伎町2-36-3 新宿アシベ 1F
・電話番号
03-5292-5825
・営業時間
11:00~翌9:00
(写真と文/鴉山翔一)
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