新宿区にゆかりがある3人の文人を称えるスポットを巡る

11月になって秋も深まり、様々な秋を過ごしているかと思います。

芸術の秋。食欲の秋。スポーツの秋。

そして、読書の秋。

いつもよりもちょっと夜更かしをして本の世界に浸っているという人も多いことだと思います。

ところで、新宿は数多くの文豪とゆかりのある土地でもあるのをご存じだろうか。

今回は新宿の地にゆかりのある文人3名を紹介していきたいと思います。

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1.国民的な名作家夏目漱石

最初に紹介するのはもはや誰もが知る名作家、夏目漱石です。

夏目漱石の人生は新宿で始まり、新宿で幕を閉じました。

そういった縁もあり、新宿区には数多くの夏目漱石に由来する場所が残されています。

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早稲田と神楽坂の辺りに集中している数々のスポットから夏目漱石の人生の始まりと終わりを象徴する場所を紹介していきたいと思います。

まず夏目漱石生誕の地は東西線の早稲田駅のすぐそばにあり、そこには記念碑が立てられています。

漱石生誕

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夏目漱石は慶応3年(1867年)に8人兄弟の末っ子として現在の喜久井町に生まれました。

夏目家は牛込馬場下横町周辺をまとめる名主で、この記念碑がある通りの「夏目坂」という名前も夏目家に因んで名づけられたと言われています。

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そして終焉の地もこの早稲田にあります。

夏目漱石が明治40年(1908年)から晩年を過ごし、数多くの作品を生み出したその場所は「夏目山房」と呼ばれています。

ここでは「木曜会」と呼ばれる夏目漱石を中心に若い文学者が集う文学サロンが開かれていました。

そして時代は変わって平成。漱石山房があったとされる場所には2017年9月に漱石山房記念館がオープンしました。

漱石山房

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記念館には夏目漱石の生涯について展示されている無料エリアと漱石山房の一部を再現した展示や新宿区が所有している草稿や書簡などが置かれている有料エリアがあります。

1階にはブックカフェが併設されていて、漱石の作品や関連書籍を読むことができます。

 

記念館の建物は漱石公園と隣接しています。公園内には代表作「吾輩は猫である」のモデルとなった飼い猫「福猫」の墓があります。

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また公園には様々な植物が植えられていて季節ごとに色鮮やかに花を咲かせています。

この場所でゆっくりと夏目漱石の世界に浸ってみるのも楽しいかもしれません。

2.日本と西洋を繋いだ小泉八雲

次に紹介するのは小説家であり、民俗学者でもある小泉八雲です。

今回小泉八雲をチョイスした理由は彼の出自にあります。

名前から日本人であろうと多くの人が考えるかと思いますが、日本出身ではありません。

彼は1850年にギリシャのレフガタ島で生まれました。

出征名はパトリック・ラフカディオ・ハーンと言います。

イギリスの軍医である父とギリシャ人の母に生まれた彼はイギリスとフランスで成長しました。両親が離婚した後大叔母の下で暮らしていましたが、大叔母が破産したのを機に単身アメリカへ移ります。

そしてルイジアナ州ニューオーリンズに住んでいたときに万博で日本文化に触れたこと、ニューヨークで英訳された古事記を読んだことをきっかけに日本へと足を向けました。

その後日本の各地を転々としながらも、松江の士族の娘である小泉タエと結婚し、日本人として帰化しまして小泉八雲を名乗るようになります。

同じころ、東京帝都大学の英文学教師に就任した彼は新宿区に住居を移します。

数年講師を務めた彼は夏目漱石に後任を任せて大学を離れ、早稲田大学で再び教鞭を取り、1904年に狭心症により54歳でなくなりました。

そんな彼の終焉の地は新宿の大久保にあります。

小泉八雲

そしてその場所は彼の功績を称える公園となっています。

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場所は西武新宿駅と新大久保駅の中間ぐらいのところです。

彼の生まれたギリシャのレフカタ町と新宿区は友好都市となっています。

駐日ギリシャ大使やレフカタ町長からの助力を得ながら整備していった結果、白を基調としたギリシャ風の公園になりました。

そのため敷地内には古代ギリシャの柱のようなものがあったりします。

そして公園の中ほどのところに彼の銅像が設置されています。

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彼の著書である『知られざる日本の面影』や『怪談』は英訳もされて海外でも愛されています。

彼の故郷であるギリシャの空気をここにきて感じてみるのはいかがでしょうか。

3.貧しい庶民の苦悩を描いた林芙美子

最後に紹介するのは明治後期から昭和前期に活躍した女性小説家林芙美子です。

大正11年に上京した彼女は幼いころから貧しく生活に苦労を強いられていました。上京してからも職を転々としていました。その経験を活かして書かれたのが彼女の代表作でもある自叙伝的小説『放浪記』です。

彼女が住んでいた家は新宿の落合にありました。

林芙美子

そして今日、その家は落合の閑静な住宅街の中に記念館として今も残されています。

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路地を少し行ったところにある入口を入ると、記念館の入口が見えてきます。

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記念館となった自宅は当時建坪に制限があったので、林芙美子名義の生活棟と画家であった夫・緑敏名義のアトリエをそれぞれ建てた後に2つの建屋をつなげました。

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中に入るとまるで当時にタイムスリップしたかのような風景が残っています。

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建屋の中には入ることはできませんが、書斎や茶室、客間などが当時の状態で展示されています。

芙美子がどのような生活を送っていたかを感じることができます。

また庭にも彼女がこだわった様々な種類の木が植えられていてとても美しいです。

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この風景を見ているとここが大都会新宿からほど近い場所にあるということを思わず忘れてしまいます。

時間がゆっくりと流れていくのをこの場所で感じてみてはいかがでしょうか。

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・まとめ

今回は新宿区にある3人の文人の功績を残しているスポットを紹介していきましたがいかがでしたか。

この3人以外にも新宿区には文学者などが関係した場所は多数あります。

読書で本の世界に浸った後はその作者ゆかりの地へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

漱石山房記念館

・住所

新宿区早稲田南町7

・電話番号

03-3205-0209

・開館時間

記念館

10:00~18:00(入館は17:30まで)

漱石公園

4月~9月 8:00~19:00

10月~3月 …8:00~18:00

 

小泉八雲記念公園

・住所

新宿区大久保1-7

・開園時間

4月~9月 8:00~18:00

10月~3月 8:00~17:00

 

林芙美子記念館

・住所

東京都新宿区中井2-20-1

・開館時間

10:00~16:30(入館は16:00まで)

(写真と文/鴉山翔一)

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