夏の暑さを「ターリー屋」のカレー定食で迎え撃つ

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梅雨も明けて、本格的な夏へと突入した。

いくらクーラーを効かせていたとしても、勝手に体力が持っていかれる。

今日の俺みたいに新宿のコンクリートジャングルに出ていたら余計だ。

こういう時はできるだけ食事も軽いもので済ませたいと思うことが多い。

が、そうすると夏バテまっしぐらだ。

そうならないためにもしっかりと食うもの食っておかないようにしなければ。できることなら暑さを気にしないような食い物で。

そう考えたとき、ふとある店を思い出した。

仕事の時よく通る甲州街道沿いにたしかカレー屋があったな。

あそこにしてみるか。

そうして歩き出した俺は南新宿の「ターリー屋」へとやってきた。

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1.ナンとライスから選べるカレー定食

ドアを開けて早速中へと入ると、昼時ということもあって中はかなり込み合っている。

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だがちょうど2人掛けのテーブル席が空いていてそこに座ることができた。

席に着くなり店員がカレーの種類が書いてある表を置いて店の奥のほうへと消えていった。それを見届けて俺は壁に立てかけられていたメニューを見やる。

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なるほど。ライスで食べるのとナンで食べるやつの2種類があるのか。

どっちもついている食いしん坊御用達とでも言いたげなのもあるが、せっかくなのだから本場のようにナンでたっぷりと頂きたい。

となると、おのずと注文するのはカレーを1種類にするか2種類にするかといった選択肢になる。

がっつり食うのであれば、当然2種類のほうだろう。

そうすると2色カレー定食になるか。

いや待てよ。チキンがついてるこのタンドーリ定食というのもなかなかの魅惑的だぞ。

タンドリーチキンっていう料理は確かインドにあったな。

あれうまいんだよなぁ。

肉が加わればガッツリ度数をあげることができる。

よし。このタンドーリ定食にしよう。

あとはカレーの種類だけど、どれにするか。

俺は店員が置いていったカレーの種類が書かれている表へと目を移した。

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カレーは5種類。バターチキンとパラク・パニールとかいホウレン草ベースのカレーはプラス100円になるのか。

ホウレン草のカレーというのはちょっと気になりはするけれど、それはまた今度でもいいか。

とりあえず中辛のキノコミックスと辛口のキーマにしよう。

ランチの構成が整ったところで俺は店員を呼んでタンドーリ定食を注文した。

もちろん、ナンでだ。

2.甘くてうまいマンゴーラッシー

カレーが来るまで手持無沙汰だった俺はメニューを意味もなく見ていた。

ほう。期間限定でパクチーを使った料理もあるんだ。流行ってるもんなぁ。

ぼんやりと考えながらドリンクのメニューを見たとき、あるものが目に留まった。

マンゴーラッシーだ。

そういえば、前に会社の人とカレー屋に行ったときに多くの人が頼んでいたな。

曰く、マンゴーラッシーを飲まないなんてもったいない。

あの時はなんか強制されているみたいな感じが嫌で無難なアイスコーヒーを頼んだ。

あれ以降思い返してみたら、マンゴーラッシーというものを飲む機会というのは皆無だ。

いや、1回あったけど金なかったから辞めたんだ。

今日は一人で来ているのだし、せっかくだから試しに飲んでみるか。

再び店員を呼んで、俺はマンゴーラッシーを注文した。

 

マンゴーラッシーは意外とすぐに来た。

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書いてあった説明を見る限り、どうやらマンゴージュースとインド版飲むヨーグルトを混ぜた品らしい。

百聞は一飲に如かず。

さて、どんな感じの味なのだろうか。

軽くストローをかき混ぜてから一口飲んでみる。

ん。うまい!

さっぱりとしたヨーグルトの風味の中にマンゴーの濃い甘味が程よく混ざり合う。

なるほど。マンゴーラッシーとはこういう飲み物なのか。これは確かに飲まないと損だと思う品だ。

思い出した俺、ナイス。

自分で自分を褒めているとメインがゆっくりと運ばれてきた。

3.ボリュームたっぷりなタンドリー定食

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届いたタンドーリ定食は圧倒的な見た目だった。

ナンが銀色のプレートからはみ出している。

見るからにボリューミーだ。

そういえばチキンはどこだ?

皿を回して探してみると、ナンの下敷きになっていた。こんなところに隠れていたとは。

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これは間違いなく腹が膨らむぞ。

目の前の に大きな期待を抱きながら、俺はナンを一口分引きちぎる。

ナン自体ももっちりとしていながらも、しっかりとした

まずはキノコカレーのほうから食べてみるとしよう。

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ちぎったナンをきのこミックスに浸してから口に運ぶ。

中辛ということもあってか、そこまで辛くはない。むしろ甘味がある。

この甘味はデミグラスソースに似ている気がする。うま味がたっぷりだ。

だがカレーとしてはちょっと辛さが足りないな。そう思った時、ピリッとした後味が舌を叩いた。

ほう。余韻でカレー感を出してきたか。これはなかなかだ。

さて、鶏肉の入っているキーマカレーはどうだろう。色自体はそこまで大きく変わらないが、こちらは辛口だ。

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一口入れた瞬間、スパイスが舌を連打する。

このキーマカレーは最初からエンジン全開でとばしていくタイプのようだ。

かなり刺激が強いが、それがまた良い。

こちらはこちらで違った良さがある。

どちらも甲乙つけがたい。

しかし確実に言えるのは、ナンがすすむということ。

キノコとキーマを交互に食べているとあっという間にナンがなくなった。

4.2種類の味のチキンと謎肉

皿の上で主張していたナンを食い終わったところでようやくチキンの全貌が見えた。

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いわゆる「タンドリーチキン」と呼ばれているのは右のやつだろう。そして左のは表面を見る限りハーブかガーリックのようだ。

そして真ん中。

……これ、なんだ?

見慣れないものがそこにはあった。

ぱっと見た限りでは「棒状の何か」というくらいにしかわからない。

メニューで同じやつがないか探してみると、「シークカバブ」という名前らしい。

全くもって聞いたことがない。

結局のところこいつ何物なんだ?

 

まあいい。食ってみればわかる。

そう結論付けて、俺はまず一番無難そうな左の肉にナイフとフォークを入れた。

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見た目的にもこれが一番辛くなさそうだ。

半分に切った身を一口で頬張る。

うん。やはり予想通りそこまで辛味はない。ここまで辛いのが続いていただけあってとても舌に優しい味に感じる。

が、しまった。カレーで舌がだいぶやられているみたいで舌が繊細な味を感じ取れない。

食べる順序を間違ったかもしれないな。

 

続いて未知の味「シークカバブ」を食ってみよう。

ナイフをで切った限りではどうやら骨のような硬いものはない。

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割って初めて気づいたが、ちくわみたいな穴がある。棒かなんかに刺して作っているのか?

そして見た目ソーセッジっぽくもあるが、どんな味と食感がするんだろう。

一思いに一気に行く。

口に入れて噛んだ瞬間、すり身の中からコショウの風味が弾けて広まった。

食感は馴染みのもので例えるとするなら焼き鳥のつくねだろうか。

なるほど。シークカバブとはこんな感じの料理なのか。

これは好きな味だな。

 

さて、いよいよ王道の登場だ。

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表面の色は香辛料によるものだろう。その色がまた食欲を掻き立てる。

がぶりとフォークに刺さった肉を食らう。

辛さの中に香ばしい風味が口の中に広がる。

その見た目に違わず、まさに王道の味だ。

カレーとはまた違った辛さが嬉しい。

これはうまい。

 

それぞれの肉は半分に切っていたのでもう1回ずつ味わうことができる。

2種類のカレーと3種類の肉が味わえるタンドーリ定食、ナイスな組み合わせだ。

5.手作りのナンはお代わり自由

まだ俺のランチは終わらない。

キーマもキノコもまだ十分残っている。ナンを食いきってしまっているがそのままスプーンで掻き込むというのもいささかもったいない。

そんなことを考えているとあることを思い出した。

そうだ。ナンのお代わりは自由なんだ。

俺は早速頼もうとしたが、ふと腹の溜まり具合が気になった。

正直なところ、ナン1枚でもだいぶ腹は膨れていた。しかし今の状態ではどこか物足りないところはある。だが、もう1枚頼んで食いきれる自信があるわけではない。

1分ほど悩んだ結果、とりあえず小さめにできるかどうか聞いてから決めることにした。

店員を呼んで小さめにできるかどうか聞いてみると可能だということだった。

だったら食いきれるかも。俺は小さめでお代わりすることにした。

注文を受けた店員は店の奥のほうに行き、厨房に「エキストラ小」といった。

へえ、お代わりのこと「エキストラ」って言うんだ。なんかゲームみたいだな。

でも言われてみれば定食のナンを食べ終わった後に新たなものを頼むのだから、そういった意味ではボーナスステージみたいなものなのかもしれない。

少しばかり待ったのち、お代わりのナンが届いた。

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やばい。想像していたのより一回り位でかいぞ。

見た途端腹に収めきれるかどうか不安になった。

だが食い切るしかない。

意を決して俺は2枚目のナンに取り掛かった。

 

ナンをちぎってはそれぞれのカレーに浸して食っていくと、どうしてもキーマカレーの時に水をがぶ飲みしてしまう。

水で無駄に腹が膨らんでしまうのだが、どうしようもない。

舌の上でボヤが起きたかのようにヒリヒリと来るのだ。

これを打ち消すには水を飲むしかない。

辛い物を食ったときに救いの水と感じる1杯が今は悪魔の妨害としか思えなかった。

それでも俺はなんとか2枚目のナンを食いきった。

もはや達成感よりも疲労感のほうが大きい。会計のために席を立とうと思っても重すぎる腹のせいですぐには立ち上がれない。

ようやくの思い出立ち上がろうとした時、まだフルーツヨーグルトが残っていることに気付いた。

これだけ残すのもな、と思った俺はスプーンで思わぬ伏兵を片付けた。

正直なところすぐに方を付けられると思っていたが、思いのほか重かった。

確実に食いすぎたな。

 

会計を済ませ外に出ると、うだるような暑さと湿気が出迎えた。

照りつける太陽とアスファルトの反射による熱とじとっとした空気が不快指数を上げていく。

まあでも、インドよりはましか。

突如こぼれたわけのわからない言葉で自分を納得させ、重い腹を引きずりながら歩きだした。

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・あとがき

通常カレー屋というと男性の店というイメージがあることだろう。

しかしターリー屋はその例から外れている。

意外と女性客が多いのだ。

その要因として入りやすいおしゃれな内装、そしてナンで食べられるということがあると考えている。

個人的な推測ではあるが、必然的に手づかみで食べるので周りの目をそこまで気にする必要がないということがあるのかもしれない。

そういったこともあってターリー屋は女性でも入りやすい店である。

ターリー屋は新宿の様々な箇所に店を構えている。

気になった人はぜひとも一度訪れてみてほしい。

【今回紹介した品】

タンドーリ定食 1380円

マンゴーラッシー 300円

 

ターリー屋南新宿店

・住所

東京都渋谷区代々木2-11-18

・電話番号

03-6300-0733

・営業時間

平日 11:00~23:00(L.O.22:30)

休日 11:30~23:00(L.O.22:30)

 

(写真と文/鴉山翔一)

 

 

 

 

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